ハトロス(後編)
名古屋市中区の福澤内科・皮フ科クリニックの福澤加奈子です。
前編の続きです。
それから私はハトの巣を毎日観察していました。
でも少し遠い・・・
あまり近付いて脅かしてもいけないし、雛は小さく下からでよくわからないのです。
ハトは雄、雌ともに食道の一部からピジョンミルクという液体を出すらしく、雛はそのミルクで育つようでした。
でも私達がいると警戒して親バトは次第に人間のいる時間には姿を見せなくなりました。
数日雨が続き子供の頭だけが見えると、育児放棄されたのかなと心配になっていました。
卵の殻を見つけてから11日後。
あれ?
何かおかしい。
同じ大きさのハトが2羽います。
親じゃない。
2羽生まれていたのです!
あれは生まれた後の卵の殻だったんですね。
あー良かった。
次の日には立ち上がりバタバタしています。
いつの間にこんなに大きくなったのでしょう。
もう巣が狭くなってきています。
近くをオオスズメバチが飛んでいて、警戒しているのか落ち着かない様子。
親バトはやはりいません。
その後2日でどんどん行動範囲が広がり、気が付くと巣から出て横の木に止まっています。

ここまで巣を発見してから35日。
飛べるのはまだだと思い油断をしていたら、翌日には雛がいません。
飛び立ったの?
見たかったなー。
ハトロス

青空を見上げて寂しくなっていたら、あれ?親が巣のある木で鳴いています。
上の方にいました!
親よりひと回り小さくまだミルクをもらっていました。

どうやって上に行ったんだろうと不思議に思いながら見ていたら10分ぐらいして、1羽が飛びました!
遅れてためらいがちに臆病なもう1羽も。
お隣の家の葉の茂った木に移っていったのです。
しばらくして親バトは戻り、子供がいなくて焦ったのか、ノドを鳴らして呼びながら探す事5分。
お隣で子供達を見つけミルクを与えていました。
私はずっと公園などにいるドバトを調べて巣立ちが早すぎるなあと思っていたのですが、今回巣を作っていたのは特徴的な鳴き声のキジバトでした。
キジバトは孵化に15日、巣立ちに15日とびっくりするほど早く成長するそうです。
子バト達はより敵に見つかりにくい木を探しミルクをもらい、低空飛行を繰返し練習しながら少しずつ高度を上げていくようでした。
2羽は親が呼んだ時にミルクをもらいやすくするためか、離れずにいつも一緒にいました。
帰宅して試しにお隣りの木に声をかけてみたら、2羽とも出てきて我が家の自転車置き場の屋根に止まりこちらを見ているのでびっくりしました。
キジバトは警戒心が強いと書いてありましたが、写真ばかり撮っていた私を認識して最後に挨拶にきてくれたのでしょうか。
翌日には移った木からいなくなりました。
多分ハト達はここで生まれた事は忘れてしまうと思いますが、私はしばらくハトロスが続きそうです。

この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。