新型コロナウイルスワクチンの高齢者への接種
こんにちは。
名古屋市中区の福澤内科・皮フ科クリニックの皮膚科医 福澤加奈子です。
名古屋市の委託機関である当院は、5月24日月曜日から高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種を始めました。
接種までの道のりはかなり大変でした。
5月24日からかかりつけ医での個別接種が始まると報道が先行したことや、冷凍庫がないとワクチンの入荷ができないシステムだったので、-75度の冷凍庫が名古屋市から届くまでは当院で冷凍庫をレンタルすることにしました。
名古屋市からは冷凍庫から出したワクチンを保冷する温度管理のできる冷蔵庫を用意するように言われたので、5度前後でデータを記録できる冷蔵庫を購入しました。

各地で起きる冷凍庫や冷蔵庫のプラグが抜ける、電源が落ちるなどの事故を防ぐ為に、コンセントを冷蔵庫や冷凍庫専用に新設して、単独で使うようにしました。

ワクチンなど新型コロナウイルスワクチン接種に関わる全ての物は、診察時間かどうかは関係なく突然大きい荷物で運ばれてくるため、待合を通る際に患者様にご迷惑をおかけしました。
-75度にするため、ワクチンはドライアイスを一杯詰めた専用のダンボール梱包されています。
運ぶ運送会社さんも受け取る方も慣れていなくて、1瓶1瓶に沢山の方の命がかかっていると思うと受け渡しの際にも非常にプレッシャーを感じました。
当院には別の階に空いた部屋があったので、-75度の冷凍庫の置き場がありましたが、冷凍庫の音がかなり大きいので診察室に近いと苦痛に感じるかもしれません。
冷凍庫の周囲が熱を持ち部屋がかなり暑くなることは届くまではわかりませんでした。
また冷凍庫があったとしても、希望してからワクチンが届くまでにはほぼ1ヶ月かかりました。
中区の高齢者の方への接種は集団接種が市内で一番早かったこともあり、24日からは当院に通院歴のない患者様も予約を受けることにしました。
ご高齢の方がインターネットで予約するのは酷ではないかと思い、病院で使用している2回線で電話予約にしましたが、コロナワクチンナビを予約可にした途端に電話が鳴り止まず、2日半で用意した枠は埋まってしまいました。
回線がパンクして一番困ったのは患者さんの情報を病院にFAXしてほしいと頼まれた時です。
FAXが送受信とも使えず、当院から患者さんにお電話をすることも、患者さんから緊急のお電話を受けることもできず、混みあった場合の電話予約の課題を痛感しました。
その一方で、車椅子や麻痺がありワクチン接種に来院するのが困難だった方や、若い世代に予約を頼めない高齢者のご予約を受けた時に、お電話での距離の近さから、一刻でも早く接種をしてあげたいと思いました。
現在、ファイザーワクチンを冷凍から冷蔵に戻した後に1ヶ月保存が可能と変わってきたものの、当初の5日以内に使い切る方が安全と考え前日に解凍していますが、朝に希釈して注射器にワクチンを詰めるという作業は手間と集中力が必要となります。
インフルエンザのワクチンで慣れている当院のナースでも、今回1本の瓶から6人分のワクチンを取る作業は相当大変なようです。
高齢者の方は血液をさらさらにするお薬を飲んでいる方が多く(接種後に圧迫止血が必要)、脳梗塞、手術歴なども接種部位を決めるのに大切な情報なので、内科医でも初めてお会いする方の問診には時間がかかったりします。
また脂肪のつき具合により接種時に打ち方を工夫したりしないといけないので、アナフィラキシーだけに注意すれば良いというだけでなく、安全に接種するためにスタッフはいつも神経を使っています。
幸いなことにこの2週間で接種した数百人の中に接種後に気分が悪くなられた方も、副反応の御相談を受けた方もみえませんでしたが、自分達のできる範囲を超えないように安全に配慮して、今後の長いワクチン接種を進めていこうと思っています。
第2タームは7月5日からになりますが、コロナワクチン専用回線を新設いたしました。
☎ 080-5857-2724
名古屋市内に住民票がある方で接種券が届いてお電話での予約をご希望の方は、診察時間内(平日は午前9時~13時、午後4時~7時、第1・3土曜日9時~12時、水曜日午後は休診)でこちらの番号におかけ下さい。
また、当院の患者様は接種券を持参の上、診察時または受付にお申し込み下さい。

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