日々学ぶこと
こんにちは。
名古屋市中区の福澤内科・皮フ科クリニックの皮膚科医 福澤加奈子です。
気が付けば9月。
お盆休みに体調を崩していたこともあり、夏休みはなくていつの間にか秋風が吹いていました。
私の胃腸は無理がきかなくなったので、洋食とかパンは避けて、できるたけ和食を食べて暮らしています。
ただ、誰にも痩せたね〜、と言われないところが私でして。
ブログを読んだ患者さんが、笑って先生もよく休んでね!と言って下さいます。
うちのクリニックは患者さんとの距離が近くて、いつも元気を頂いています。
8月の日曜日、私が名大病院で働いていた時に外陰部の乳房外Paget病(パジェット病)という皮膚癌で入院していた患者のYさんが90歳で老衰でお亡くなりました。
朝、御家族からご連絡があり、子供と一緒に豊田に行き最後のお別れをしてきました。
私は当時副主治医でしたが第1子を妊娠していて、少しお腹が目立つようになっていました。
患者のYさんは回診に行く度に良い子を産むんだよ、とお腹を撫でて下さいました。
その後もずっとご縁があり、開業してからもいつも明るく私を見守って下さっていました。
乳房外Paget病というのは、初めは湿疹みたいなので、ステロイド軟膏を塗っても治らない、ということでようやく気付かれる事が多い病気です。
外陰部に皮膚癌ができる場合、場所が場所だけに異性の先生には見せる事を躊躇い、発見が遅れがちになります。
検査も手術も少し大変だったのですが、5年間の名大でのフォロー期間を終えて、これで大丈夫と笑顔でおっしゃった時の事がまだつい最近のように思い出されます。
数々の苦難を乗り越えて90歳まで元気で頑張られた姿にいつも私が勇気付けられてきました。
御家族全員に見守られながら息を引き取られたそうです。
日曜日で私もお会いできて本当に良かった。
医師として様々な患者さんとご縁があるのですが、何かしらの病気が介在しているので、病気を介さないで知り合った方とは少し違う感じがあります。
病気というのは奥深く、あらゆる臓器に関して個人差があるものなので、この歳になっても患者さんから教えられることが多いです。
医師がその病気の当事者であれば、気持ちが一番よく理解ができるのですが、ほとんどの病気は自分がなっていないものを治療する訳ですから、患者さんの気持ちを100パーセント理解できていないはずなんですよね。
でも、治療する立場でなるべく話を聞いて寄り添えるように努力したり、治療の経験を増やすことで、この場合はこう、というものを確立するように地道に努力するしかないかな、と今は考えています。
一見無関係な話を何度も重ねていき初めてわかることもあるので、私が思う良い医師というのは常に頭の中で浮かぶ診断名の引き出しが多く、よく考えて診察されている先生です。
そういう先生は処方も非常に洗練されています。
また、何でも診る訳ではないけれど、一つの分野に集中して勉強されていて、その道のエキスパートという方も尊敬しています。
外科だと、やはりよく熟考され、手先が器用でミスや落ち度がない先生が名医ですが、外科の先生は無口な方や逆に口調が荒っぽい方もいるので、患者さんからすると先生は愛想がなかったよ、とかきついことを言われた、という話になったりする訳なんですが、目に見える部分以外はわかりにくいですよね。
名医だと合併症も少なくて、実はとても綺麗で丁寧な手術をされていたりします。
昔の患者さんとお話することがあると、自分に奢りがないか振り返って、あの時はここが足りなかった、これが駄目だった、と思うことが多いです。
その一方で仕事に追われている今、若い頃と違って後何年医師が出来るのかがわからないので、一日がとても大切で、真面目に病気に向き合う方だけと接したいと切に思うようになりました。
コロナやワクチン対応が急に変わるのも日常茶飯事で、医療従事者がついていけないぐらいですので、コロナの方もコロナ以外の方も初めて病気になる方が不安になるのも当然かと思います。
困った時は一人で悩まず、是非ご相談下さい。

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